SI2.0に向かって

[Book]やっと読めた
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
各所で話題になっていたので早く読みたかったのに近くの書店では全然置いてなかったためamazon
民主化するイノベーションの時代
とあわせて注文しどちらも読了。

ウェブ進化論」は著者のブログにも目を通していたため目新しい内容では
なかったが、改めて体系立てた書籍の形で読み直してみるとあちら側で今後起こっていく未来がイメージできる。
自分の置かれたSIという職業上の立場からは直接的にWeb2.0な世界への飛躍は
少し離れすぎて具体的にどの様に行動を起こせばよいかイメージが沸かなかった
が同時に読んだ「民主化するイノベーションの時代」にSI2.0へのヒントを得た気がする。
内容に関しては私が書くよりも次のエントリに旨くまとまっています。
http://d.hatena.ne.jp/dufresne/20060220

「7章-イノベーションコミュニティ」で述べられている内容はなぜ
オープンソース活動が盛り上がりをみせ、巨大ベンダ&標準化組織からでは
なくオープンソース活動から新たなイノベーションが創造されるのか?
エンドユーザーから見ればSIを行う私たちはメーカーであると同時に
開発ツールメーカーのリードユーザーでもある。
メーカーが提供する標準的な仕様や機能は最大公約数的であり現場で
必要になる特定の領域に限ってはユーザー主導でなければ解決出来ない
事が多い事を示しているという内容は、自分が少しながらオープンソース
活動に関わるようになって強く同意できた。

自分の所みたいな弱小企業には独自に研究開発・マーケティングを展開
する程の体力は無いし、多重下請けの業界構造が崩れそうも無いなか
従来のSIに対する圧力(短納期、複雑化、低価格等)が今後ますます大きく
なれば淘汰されずに生き残るためにはオープンソースへコミットし
活動のなかで成長しながら旨く使いこなして行く事が重要になる。

次回はユーザーイノベーションとカスタム設計のためのツールキットに
関して考察してみたいと思う。